大衆酒場ベスト1000

2020年10月09日

第43回「こんにちは、合成音声です。」

ゆっくりしていってね。合成音声大好き古町MOIです。
今回は私が知っている限りの合成音声エピソードを紹介します。
「合成音声?って何?ボカロのこと?」と思った方!いえいえ、それだけではございません!!
というか、ボーカロイドはそれ単体で奥が深すぎるので今回は主に「喋るタイプの合成音声」のエピソードです!




ここで言う合成音声とは

私が大好きな、喋るタイプの合成音声。
何のことか簡単に言うと例えば駅で「○番線ホーム行き、エスカレーターです。歩行は、思わぬ事故の原因となりますのでご注意ください。」と言っていたり、バスで「子や孫の!手本になってね、道路の横断。」などの標語を読んだあと「扉が開くまで、そのままでお待ちください。」と言っていたり・・・、そういう注意アナウンス系は大好物です。

しかし、注意アナウンスのマニアってわけではありません!
「機械の声が発している」アナウンスが大好きなんです。

「機械の声?って何?ロボ声?」と思った方!おしい!!
昔からの典型的な「ロボットボイス」は確かにロボ声なのですが、現代で言う「機械の声」は、「人間の声にそっくりで、さらに差し替えが簡単な、便利な声」なんです。中には声に表情をつけられるものもあり、マニアな私でさえ人間の声と区別がつかなかったりもします!




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その中でも私は、「ちょっとロボ感が見え隠れするカワイイたどたどしさを持つ声」が好きで好きで好きなのです。




ゆっくり!棒読み!カワイイ!

皆さんは「AquesTalk(アクエストーク)」をご存知ですか?
と言ってもピンと来ない方が多いと思いますが、声を聞けばわかるという人はたくさんいると思います。
よくゲーム実況動画などで使われているあの声。
そう、通称「ゆっくり」です。

私は逆に、ゲーム実況をあまり見ないのでよく知らないのですが、東方プロジェクトのキャラクターに当てはめて使っているようです。(この辺はだいぶ無関心というか、声自体が好きなもので・・・)

ゆっくり声の最大のカワイイポイントは「棒読み」です!
喋り方に「抑揚が少ない」のです。
「抑揚が完全に無い」と、ただの「昔ながらのロボットボイス」になってしまいますが、ゆっくり声は抑揚が「少し」つくので人間感とロボ感が半々にある感じなんですよ。




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ゆっくりに喋ってもらうには、
・「読み上げ ゆっくり棒読みトーク」(iOS / Android 用アプリ)
・「ゆくも!」(ブラウザ上で動く)
がオススメです!
気になったら、ちょいと調べて自分に合った方法で・・・
ゆっくりしていってね!!!




UTAU やボカロに喋らせる!?

UTAU(ボーカロイドのような歌うフリーソフト)でもうまくやれば、喋らせることができます。
私も少しだけですが、楽曲に取り入れたことがあります。

ドレミの音程で喋り言葉を作るワケです!
実は、合成音声の事などなんにも知らない小学生時代に、なんとピアノで言葉の音程を探る遊びをしていた私にとってはなんと理想的な方法!と思いました。
・・・が、これが結構難しいのです。
音と音の間隔を絶妙にズラしたり、大げさに抑揚をつけるなど工夫が必要です。でも楽しいですよ。

ボカロ全盛期だった中学時代に友達がオススメしてくれて聴いた「sasakure.UK」の CD アルバムの「カムパネルラ」という曲でボカロ(GUMI)のセリフが入るシーンがあり、感動したのを思い出しました。今聴いても・・・これはイイ!!









そういえば同じくらいの時期に、「オーッホッホッホ。サア、ヒザマズキナサイ!」っていう、たどたどしいボカロのセリフから始まる曲もあったなぁ。
とにかくあの頃のボカロムーブメントはなんかすごかったです。
ボカロから合成音声が好きになったわけではないのですがね・・・




英語の読み上げ音声で日本語を・・・?

Mac では「アクセシビリティ」(お助け機能)の「スピーチ」で、読み上げ音声を設定することができるのですが、使ったことがない人も多いのではないでしょうか?

日本語の音声は、アナウンサー風?の女性声「Kyoko」さんと、ちょっと関西風?の男性声「Otoya」さん。
それ以外にも、様々な言語の声を追加でダウンロードすることが可能なんです!

その中でも英語は種類豊富で、決まったメロディーに乗せて勝手に歌ってくれるような変わり種まであるのです。
「でも英語をただ読み上げるだけじゃ面白くない」と思った私は、自己流で、英語で日本語を読み上げる方法を編み出しました。

まぁ簡単なことなんですが、例えば「私の名前は〇〇」と言わせたい場合、「wa ta si no na ma e wa 〇〇」とテキストを打って英語の音声で読み上げてもらいます。
そうすれば、たどたどしいカタコトで頑張って日本語を言ってくれるはずです・・・!




エジソン花子さん!

電気グルーヴの「VOXXX」というアルバムは、1曲目の第一声から「こんにちは、電気グルーヴです。」という合成音声から始まります。
これは私、古町MOI のファーストミニアルバム「何奴砂漠は井原美知」でもオマージュしているほど好きなのです。(ゆっくりで作りました。)

好きすぎて調べているうちに、本家は「ドキュメントトーカ」というソフトで出していた声だと知りました。
「VOXXX」は今から約 20年前のアルバムなのですが、その「ドキュメントトーカ」は未だに同じ声を出していました。
しかもフリー版があったのでダウンロードしてみると、なんと「スピーチ」の声に追加することができたのです!!!









このなんやかんや言ってる例文みたいなのは、「エジソン電」という曲に出てくる言葉です。
あのなんとも言えない絶妙なオバさん声(アルバムのキャラクターVOXXXくんの声ともとれるような声)は、「Hanako」さんという声でした!
少しだけ、喋りのテンションが違うけど、ピッチなどを整えればもっと本家に近づくかも。




モヤさまのナレーションも・・・

知っている人も多いかもしれませんが、「モヤモヤさまぁ〜ず2」という番組のナレーターは合成音声です。
HOYA の音声合成ソフト「ReadSpeaker(旧VoiceText)」の「ショウ君」という声です。
最初の方で書いた、「人間の声にそっくりで、さらに差し替えが簡単な、便利な声」とは、まさにこういう事だと思います!
番組の素晴らしい引き立て役になっているし、もしなにかあってナレーションを直したい時に、ナレーターの人に言い直してもらうより差し替えがラクだよね。

先ほど紹介した、Mac の日本語男性音声の「Otoya」さんが結構「ショウ君」に似てる喋りをするっつーことなので、それらしい言葉を入れてみるのも楽しいらしいっす。









最後に!

まだまだ語りたいところですが(トモコレの話とか)、今回は一旦これにて。
自分が体験や体感してきた事を書いたので情報としてはそんなに役に立たないかもしれません。

私は合成音声のことをもっと知りたいし、研究や仕事にも関わりたいと思ったこともあります。
音声記号列も一時期よく打っていたので少しはわかります!
「でも数学系ニガテだし・・・」と諦めかけていたのですが、今回書いていて「やっぱり合成音声大好き!」と自覚したので、なんかその熱意だけでも声とかの研究に参加できないかなぁ?
なんて思っちゃいました。
読んでくれた方の中でなんかそういうの詳しい人いたら・・・
コメよろ!




告知です!

私が 3年前に参加した仙台の野外イベント「はんだやレイブ」の、12曲入りデジタルコンピレーションアルバムに、1曲参加しました〜!
真夏の眠れない深夜をイメージした「ラムネアワー」という歌です。
「歌うタイプの」合成音声、UTAU の「春歌ナナ」に歌ってもらいました。










あつまれ杜のみやこ」は、なんと!はんだや初のデジタルリリース!
アルバムの売上げはイベントの機材メンテナンス費などに活用されます。
bandcamp なので試聴できますよ!よかったら聴いてみてください〜!










ではではまた〜!!



posted by 最強包装姉妹 at 11:00 | 第26回〜第50回